カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など
カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など
この記事の写真をすべて見る
イラスト/カトリーヌあやこ
イラスト/カトリーヌあやこ

 漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。」(日本テレビ系 日曜22:30~)をウォッチした。

【今週のイラストはこちら】

*  *  *

「忖度・圧力まみれのグレーな現代。令和の最凶バディが誕生」という謳(うた)い文句のこのドラマ

 メンタリスト(心理学に基づく暗示や錯覚などで人の心を自由に操る人)の森島直輝(横浜流星)が、女流囲碁棋士・川田レン(清野菜名)に催眠術をかける。

 すると彼女はミスパンダに変身。クロなターゲットを追い詰めて、ネットで生配信しながら公開処刑する。

 初回冒頭、レイプ魔・国会議員(川崎麻世)が、カメラで撮影されているのをわかっていながら、拳銃取り出して「こしゃくなガキが!」パーンと、ミスパンダに発砲した瞬間、「これマジメに見なくていいヤツだ」ってシロ目むいたよね。

 とにかくこのドラマ、設定からして暗示に囲碁にパンダにアクションと大渋滞。そのうえ初回ゲストは、元NGT48の山口真帆だ。

 以前、自宅玄関先で暴行被害を受け、その事件のあらましを自ら動画配信サービスで告発した彼女。そんな彼女が演じるのは、勤務先の社長からパワハラ、セクハラをされ、告発を決意する女性という、いやがおうでもあの騒動を彷彿(ほうふつ)とさせるエピソード山盛り。

「告発動画をネットにアップします」「何もかも真っ黒じゃないですか!」

次のページ