火傷を負った被害者は、こうした状況について苦しい胸の内をこう打ち明ける。

「私も炎の中、逃げ惑い、やけどを負って苦しかった。仲間を失ってもっと苦しい。しかし、青葉容疑者は特別扱いが続いている。逮捕もされず、病院の暖かい布団ですやすやと眠って、医者や看護師が付きっきりという日々でしょう。こいつ、なんやねんと腹が立つ。警察は何してんと思う」

 事件から半年。京アニ第2スタジオの取り壊し工事がはじまった。事件現場には今も足を運ぶファンも数多い。

「何度も現場にやってきました。犯人には怒りしかない。こんな悲惨な事件をやっているのに、どうして犯人は病院にずっといることができるんでしょう」と話すファンもいた。

 こうした被害者感情は警察庁幹部にも届いている。

「被害者やご遺族からも『いつ逮捕なんだ?』『裁判はどうなる?』など不満の声があるのも事実。青葉容疑者自身も犯行は認めていることから、早急な逮捕は当然だ。入院をいつまでも続け、Xデーがいつと続くのもどうかとは思う。いずれどこかで決めなければいけない。1月末までにも決断したい」(警察庁幹部)

(本誌取材班)

※週刊朝日オンライン限定記事

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