ブータンの国立博物館を鑑賞した秋篠宮ご夫妻と悠仁さま(左) (宮内庁提供)
ブータンの国立博物館を鑑賞した秋篠宮ご夫妻と悠仁さま(左) (宮内庁提供)
初めての海外となったブータンで、秋篠宮さまの説明を受けながら牛を見る悠仁さま (宮内庁提供)
初めての海外となったブータンで、秋篠宮さまの説明を受けながら牛を見る悠仁さま (宮内庁提供)

 令和の皇室がスタートして半年近く。皇位継承順位第2位の秋篠宮家の長男、悠仁さま(13)への「帝王教育」がどのように進められているのか。その答えの鍵は、悠仁さまの海外デビューとなったブータン訪問にあった。

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 日本の皇室、命運は13歳少年の肩に──。

 徳仁天皇が国内外に即位を宣明した10月22日、英国メディアの「ロイター」は、こんなタイトルの記事を配信した。

 記事では、若い世代の男性皇族が13歳の悠仁さま一人であることから、結婚やお世継ぎなどの重圧がかかっていると指摘し、さらには、明仁天皇を支えた小泉信三・元慶応義塾塾長のような教育掛が不在という現状を憂慮。つまり、悠仁さまの「帝王教育」の中身が不透明だ、というのだ。

 ご両親である秋篠宮ご夫妻は、悠仁さまの「教育」についてどのような方針を持っているのか。

「ヒントは、悠仁さまの海外デビューとなった、8月のブータンへの私的旅行に凝縮されています」

 そう語るのは、同行した池谷和信・国立民族学博物館教授である。

 ヒマラヤ山脈東部に位置する秘境の国ブータン。滞在した8日間で、楽しかったことや食事について、同行記者に質問された悠仁さまは、元気にこう答えた。

「ミューに乗ってジェラの山に上がったことです」

「干し肉がおいしいです」

 悠仁さまが乗ったのは、雄のロバと雌のウマを交配させた家畜のラバ(英語でミュール)。2日目、悠仁さまはラバで、標高3500メートルのジェラという山に登ったのだ。

 ガイドが手綱を握っていたとはいえ、標高2800メートルのダムチナ村から3500メートル付近の頂上まで約2時間の行程。酸素の薄い山岳地帯で心配なのは高山病だ。途中で下山する態勢も整えていたが、杞憂に終わった。

「驚きました。悠仁さまと紀子さまについては高山病の心配は全くないご様子で、高地の気候に順応なさっていました。登山靴や服装も本格的で、お父さまの秋篠宮さまよりむしろ、登山慣れしていましたね(笑)」

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