
著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回は、俳優・勝野洋さんの「ヨーロッパ食堂」の「ヨーロッパ食堂のカツサンド」だ。
* * *
「太陽にほえろ!」のテキサス刑事役を演じた頃は、全力で走りっぱなしで、そりゃあ腹が減りました。まだ若かったですし、豪快に食べて飲みましたね。いまはそこまで大食いではなくなりましたが、趣味と一緒で、食も好きになったらとことんはまるタイプ。この性格は、当時と変わりません。
この店は近くに稽古場があるので、役者仲間とよく出かけています。ある日、たまたま黒板でカツサンドを見つけて頼んだら、はまりましたね。ジーパン刑事のまねじゃないけど「何じゃこりゃー」ってね(笑)。頬ばると外のパンがふわふわで、中に分厚い肉がゴロッと挟まっていて。もともと僕はトンカツが好き。これはトマトが合わさっているから、見た目以上にさっぱりと食べられます。人間味というか、手作りの温もりが感じられるのもいい。僕はこういう食べ物にめっぽう弱い。次回もまた頼まずにはいられないでしょう。ちなみにこの店、ビール以外に焼酎もある。気が利いていますよね。
(取材・文/沖村かなみ)
「ヨーロッパ食堂」東京都世田谷区太子堂4-18-16 三松ビル1F/営業時間:11:00~14:00入店、18:00~23:00L.O./定休日:水
※週刊朝日 2019年10月25日号