![2014年ソチ五輪フィギュアスケート男子で銅メダルを獲得したデニス・テンさん(C)朝日新聞社](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/c/3/498mw/img_c31844a77b87887023fc16a8beec6f2840435.jpg)
![デニス・テンさんを追悼するアイスショーに参加した浅田真央さん](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/4/e/840mw/img_4e5f25272d819415d6725e2cf9012acb55636.jpg)
![テンさんが強盗に刺された場所には花が添えられていた](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/7/2/576mw/img_72005800fa57657f8e5b4f0f1c2a3939141389.jpg)
![追悼アイスショーの会場に飾られた、宇野昌磨選手からのメッセージ入り垂れ幕](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/a/5/840mw/img_a5da0667173804b1f5e2c46d597563e355007.jpg)
フィギュアスケートの「ISU(国際スケート連盟)デニス・テン・メモリアル・チャレンジ」が10月10日から13日まで、カザフスタンのアルマトイで行われる。2014年ソチ五輪男子で銅メダルを獲得し、昨年亡くなったカザフスタンの英雄、デニス・テンさんの名前を冠した国際競技会だ。
【写真】追悼アイスショーでテンさんと同じ衣装で滑った浅田真央
テンさんが亡くなったのは昨年7月19日。故郷アルマトイの路上で強盗に刺された。25歳だった。ソチ五輪で母国にフィギュア初のメダルをもたらした一方で、映画のシナリオを書いたり作曲を手掛けたりするなど、幅広い才能の持ち主だった。
悲運なスケーターとも言える。金メダルを目指した15年世界選手権(中国・上海)のショートプラグラム(SP)で、別の選手の曲がかかるアクシデントに見舞われた。仕切り直したが、冒頭の4回転ジャンプで転倒した。それでも銅メダルを獲得し、「こういう経験はプラスになる」と笑顔で答えた。最終目標としていた18年平昌五輪では、ケガの影響などもあって実力を発揮しきれず、フリーに進めなかった。
誰にでも優しく、多くの仲間から愛される選手だった。今年7月にアルマトイで開かれた追悼式には、親しかった選手たちが集まった。日本からは10年バンクーバー五輪男子銅メダリストの高橋大輔選手(関大ク)、同五輪女子銀メダリストの浅田真央さん、13年世界選手権8位の無良崇人さんの3人が参加した。
6月に事件現場に作られたテンさんの銅像の前で、高橋選手は目を真っ赤にしていた。「彼は戻ってくるよ」と生前語っていたテンさんは、高橋選手の復帰を待ち望んでいた選手の一人でもあった。
翌週からアイスショー「氷艶」を控えていた高橋選手を除く日本の2人は、翌日にアルマトイで開かれた追悼アイスショー「デニス・フレンズ・ショー」に出演した。テンさんは生前から「デニス・アンド・フレンズ・ショー」を開催し、高橋選手や浅田さんも出演したことがある。