雨上がり決死隊の宮迫博之さん(右)と蛍原徹さん (c)朝日新聞社
雨上がり決死隊の宮迫博之さん(右)と蛍原徹さん (c)朝日新聞社
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宮迫博之さんの契約解消などを発表した吉本興業のホームページ
宮迫博之さんの契約解消などを発表した吉本興業のホームページ

 どしゃぶりの雨は、最後まで上がることはなかった……。

 反社会的勢力との“闇営業”問題で謹慎中だった、お笑い芸人の雨上がり決死隊・宮迫博之が“解雇”に追い込まれた。所属事務所の吉本興業が7月19日付でマネジメント契約を解消すると発表した。

 同日発売の週刊誌「FRIDAY」が、金塊窃盗の疑いで逮捕された男性らと宮迫の写真を掲載。宮迫はほほ笑みを浮かべながら、おなじみの「宮迫です!」のポーズでパチリ。記事では宮迫は現金を受け取っていたと指摘している。

 これがトドメを刺したのではないかと、芸能評論家の三杉武さんは言う。

「宮迫さんの場合は、活躍の場の中心がテレビになっていました。反社会的勢力から複数回お金をもらっていたことになると、テレビ局やスポンサー企業はイメージ悪化を気にします。反社会的勢力との関わりが感じられるタレントの起用は、できる限り避けたい。今回の記事がなかったとしても、テレビタレントとしての立ち位置は、すでに相当厳しかったはずです」

 宮迫が芸能界引退を直接発表するのではないかという観測もあったが、吉本側からの「契約解消」という形になった。これに関してあるテレビ関係者は言う。

「本人から発表させるのではなく、会社側の契約解消という発表に、強い姿勢が感じられます」

 芸人界への影響について三杉さんはこうみる。
「何か起きたときに、『宮迫のようにお前も』という流れができてしまいました。その影響は大きいのではないでしょうか。会見を開かないことには疑問の声もあります。今回のように次から次へと問題が発覚する可能性があるからこそ、『他にはなかったんですか?』といった質問に、答えづらいのかもしれません」

 宮迫の今後の活動は不明。テレビ朝日では、雨上がりがMCの人気バラエティー「アメトーーク!」の放送継続を明言していたが、状況は変わりそうだ。

「『アメトーーク』は人気番組ですし相方の蛍原さんも可哀想な気もしますから、『行列のできる法律相談所』のように誰かを立てて継続させることはありそうです。でも、こうなっては、なかなか難しいかもしれません」(三杉さん)

 芸能界では、後輩芸人らから疑問や惜しむ声も上がっている。吉本興業のお笑いタレントのエハラマサヒロはこうツイートした。

「もうホンマに辛い、ホンマに辛すぎるって…」

 闇営業の問題は泥沼化している。「FRIDAY」には、カラテカの入江慎也(吉本興業から契約解消処分)とザ・パンチのパンチ浜崎が、入れ墨のある男性らとポーズをとる写真も掲載された。吉本興業はパンチ浜崎に「注意した」としているが、対応は後手に回っている。

 第三者委員会による調査や公式な会見もしておらず、問題に区切りはついていない。ロンドンブーツ1号2号の田村亮さんらの復帰も遠のく。宮迫の契約解消をきっかけに、吉本興業が信頼回復に向けどう行動するのか問われる。
(本誌・太田サトル)
※週刊朝日オンライン限定記事