<年末越えのごく短期のつなぎ資金支援の要請が来る場合があり、その場合は会長行が単独で対応する慣例>

 実際、12年にはみずほ銀行が20億円、14年には三菱東京UFJ(現三菱UFJ)銀行が10億円を融資している。

 このほかにも、08年10月には総選挙に備えて、三菱東京UFJ、みずほ、三井住友の3行から各25億円、計75億円もの事実上の“協調融資”を受けている。

 前出の内部文書によると、08年の融資も93年の100億円融資とほぼ同じ条件だとみられる。文書には、自民党からの返済額の減額要請に応じて、<平成26年(2014年)分の返済を12億円→4.5億円に減額>とある。

 100億円融資は完済されたが、75億円融資の返済は17年末時点で33億円残っている。“おいしい”融資は、全てなくなったわけではないようだ。(朝日新聞記者・津阪直樹、五十嵐聖士郎、板橋洋佳、座小田英史)

週刊朝日  2019年3月8日号