ネガティブな報道ばかりが目につくが、それでも医学部入試は過熱しているという。勉強のできる環境を整えるほか、合格を勝ち取るには家族が一丸となる必要がある(※写真はイメージです)
ネガティブな報道ばかりが目につくが、それでも医学部入試は過熱しているという。勉強のできる環境を整えるほか、合格を勝ち取るには家族が一丸となる必要がある(※写真はイメージです)
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 1月19日と20日の2日間で行われた大学入試センター試験後、各大学の医学部1次試験が間髪入れずに始まった。医学部入試の場合、1次試験で合格をしても気を抜いてはいけない。最近の傾向では、2次試験の面接や小論文の成績を重要視する大学も少なくないからだ。「医師になりたい」と思う生徒、「医者になってほしい」と願う親。今からすぐにできる1次と2次試験の対策を、医学部受験専門予備校「メディカ」の亀井孝祥代表に聞いた。

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 昨年の夏に発覚した東京医科大学の不正入試に端を発し、9大学の医学部が不適切入試を公表した。女子や多浪生を差別するという入試を問題視する声が多い一方で、医学部を目指す入学志願者数は増加し、医学部入試は過熱している。

 はたして、差別した大学の医学部志願者数に変化はあったのだろうか。

 今年の大学入試センター試験は1月19日と20日に実施された。この日程は1月13日と14日に実施された2018年度に比べて、6日後ろにズレた。独立行政法人大学入試センターが決める試験の日程は、例年1月13日以降の最初の土曜日・日曜日としている。今年はカレンダーからこの実施日になったが、ここに志願者数を左右する答えがあると、亀井氏は指摘する。

「医学部の不正入試報道で、志願者数に影響を受けた大学もあるでしょう。しかし、大幅に志願者数が減った医学部の場合、原因はそれだけではありません。例えば1月28日は自治医科大学、帝京大学、日本医科大学、金沢医科大学が一般1次の学科試験を実施しています。受験生は一日に一つの大学しか受験できません。自分の成績、各大学の倍率や難易度、試験会場の場所などを考慮すると、どうしてもそこに志願者数の増減が生まれてしまうのです」

 1月29日の医学部入試日程を見てみよう。1次試験を行う医学部は、自治医科大学(面接)、帝京大学、聖マリアンナ医科大学、藤田医科大学の四つだった。4月になり、実際の各大学医学部の志願者数を見てみないとわからない部分もある。しかし、センター試験実施日によって、受験生にも大学側にも負荷がかかっているのは明白だ。

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「合格する生徒」の共通点