放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、池田模範堂の「ヒビケア軟膏a」。
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テレビ局で出会うメイクさんには、比較的荷物が少ない人と、小さな引っ越しかと思うほど荷物が多い人の2タイプがいる。
メイクをしてもらうほうから言わせてもらえば、“小さな引っ越し”タイプのメイクさんのほうが色々助かるというもの。特にメイク室やロケ先では、ドラえもんのように何でもかんでも出してくれるタイプに人気が集まっている気がする。
タオルウォーマー(蒸しタオルの保温器)やスチーマーを2台、3台。ドライヤーや、コテの太さ別にアイロンを複数用意すれば、それは引っ越し級の荷物となる。さらに気合を入れれば、ウイッグやつけまつげ、あらゆる色のシャドウを持参することになるとも聞く。
また、目薬やニキビ薬、チューブタイプのリップバームなども、メイクさんが持っていると助かるモノだ。
「この時期は、これも必携なんです」と某局のメイクさんが教えてくれたのは、「ヒビケア軟膏」である。
テレビCMでもおなじみの同品は、ひび割れに直接はたらき修復する【アラントイン】と、肌細胞を元気にし、修復を促進する【パンテノール】をWで配合した、ひび・あかぎれ治療薬。
冬場の水仕事で「くり返すパックリ割れに」という触れ込みの軟膏が、なぜ局メイクさんのボックスに入っているのか。