HCEの報告は、オンライン上での性暴力/セクハラを社会問題化し、法制度を整えていくことを要求するものだった。インターネットという人類にとって新しいメディアであっても、そこでの暴力は、リアルな社会同様、男性支配と性差別が原因である。バーチャルな世界で起きることであっても、被害者にしてみれば、深刻な現実なのだと、明確に記されていた。
ああ、国がそこまでやってくれるのですか。被害者の声を聞くのですか。女故に味わう屈辱に、関心を持つのですか。セクハラという罪などない、などという大臣が更迭されることもない日本社会基準では、そちらは夢の国のようです。こうして、資料を読みながらファンタジーに浸り、要約どころか10倍くらいに膨らまし、世界に向かって訴えたい気分になるのだ。助けて、世界!
……さて。今年の仕事はじめ、私の目標は締め切りを守る女になる、に決めました。たくさん仕事したい。おフランスに近づいていきたい。自由な女男が、互いに尊重しあえる社会へ。
※週刊朝日 2019年1月18日号