JAL広報に禁酒通達の真偽を確認した。
「社長から全グループ社員に対する事例周知と注意喚起をし、社員一人一人の意識改革を徹底する方針で動いていますが、その詳細については公開しておりません」(JAL広報部)
危機管理に詳しく、国内外で2千件を超えるリスクマネジメントを担当してきた白井邦芳さん(ACEコンサルティング)は、今回の禁酒通達について指摘する。
「緊急措置なのでしょうが、会社側に“ダメと言ったところで、またやるだろう”という考えがある。不祥事を防ぐために何かを全面禁止にすれば、結局は“隠れてやればいい”となります。コンプライアンスは、なぜそれがダメなのかを具体的に説明し理解させることが大事なのです。それを飛び越えた過剰なルール設定は、本末転倒です」
形式主義に陥らず、信頼の翼を取り戻してほしい。(本誌・松岡かすみ)
※週刊朝日 2018年12月21日号