実際、佐藤さんはこのときだけは、受験生以外のきょうだいの学期末のテストや塾のプリントについてもノータッチ。自分たちでやりなさいというスタンスだったそうだ。
「きょうだい平等に目を配るというのは理想ですが、実際は無理なんです。この時期だけは受験生に集中してください。私の気持ちとしては、ほかのきょうだいはけがをせず、とりあえず生きていればいい、くらいに思っていました」
(2)日めくりカレンダーを自作。出願日や入金期限を書き込む
たいていの人はいくつかの学校を併願するため、出願や入学手続き納付金の納入など、煩雑な手続きに追われることになる。本命以外の学校でも申し込みを忘れた、納付を忘れたとなれば、いい影響はないだろう。
そうならないために、佐藤さんオススメの方法は、自作の日めくりカレンダーだ。まず、A4のコピー用紙を用意。日付を書き込むほか、願書を出すなどその日にやるべきことも記入。「試験まであと○日」も目立つように書く。それをホチキスで留めて壁にかけておく。
「お金をかけずに簡単にできて便利です。一目でわかるので、大事なことは忘れません。4人全員の受験で作りました」
(3)忘れ物防止にはメモより有効。紙袋に現物を入れる
試験当日、心配なのが忘れ物。これについても、今からできることがある。佐藤さんが実践していたのは、大きな紙袋に思いついたら現物を入れていく方法だ。手帳にメモをして、直前に準備するよりも確実だという。
百貨店の紙袋など大きめの袋を用意し、壁にかけておく。その中に、鉛筆や消しゴムの予備など絶対に必要なものから、「マスクを持っていこう」と思いついたり、「悪天候に備えて代わりの靴下を持っていったほうがいい」と他人からアドバイスをもらったりするたびに、それを紙袋にポイポイと入れていく。
「思いついたらすぐ袋に入れる。そうすれば、頭の中の心配が一つずつ片付いていくのです。忘れ物防止にもなりますし、余計な不安を消すことにもなります」