彼女の語りは続く。「シャンシャンは2歳になったら中国の繁殖センターに返還される契約なんだよね。子どもを産むことが宿命づけられている。シャンシャンが女の子というのも、大きいよね。だってパンダがされてきたことは女がされてきたことと、水面下でつながってる。経済暴力・性暴力に巻き込まれ取引され、産む機械として扱われる。そういう中でシャンシャンは未来の希望だと思う。全力で守ってあげたい」

 ああ、もう、だめだ。わかりました、理解しました。

 シャンシャンは、まさしく韓流だ! 暴力に晒される弱者が、過酷な宿命を生きながら、理想を捨てず、希望を描き、自らの人生を切り拓いていく。そこにはヒロインをアシストしてくれる、女性に理解ある優しい男性が必ず登場する(←齋藤さん)。見ます、シャンシャンのドラマ、見ます!

 というわけで、私は11月からシャンペンデビューしようと思います。シャンシャンに女性たちが熱狂する背後の物語。もっと知りたいです。

週刊朝日  2018年11月16日号

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