林:ナナちゃんを演じる高畑充希さんの声も、「たぶんナナちゃんはこうしゃべってるんだろう」と思うぐらい、になりきってますよね。

福士:すごくぴったりでした。猫がしゃべる声って違和感があるんじゃないかと思いましたが、そんなことなく、ほんとに自然で。

林:ナナちゃんと悟さんだけじゃなくて、周りの人たちもすごく丹念に描かれてますね。

福士:登場人物がみんな愛を持っている人たちで、悪い人が出てこないんです。ストーリー上、悪い人が出てくるのがふつうだと思うんですが、悪い人が出てこなくて、いい人の中でいろいろ問題が起こって解決していくという。その流れが見ていて気持ちいいというか、温かい気持ちのまま見ることができると思うんです。

(構成/本誌・松岡かすみ)

週刊朝日  2018年11月2日号より抜粋

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