また、有村演じる先生が絶妙にゆるいんだ。ちょっと野暮ったくて、スキだらけ。どんなにムラムラされても、リアクションは「きょとーん」顔。実際こんな先生が中学にいたら、男子全員悶死するわ。

 だってね、黒岩が土砂降りの中、海を目指して自転車こいでると、運転中の先生が発見しちゃう。そして車内という密室へ。

 さらに黒岩が自転車で転倒。怪我して倒れてると、やっぱり先生が発見しちゃう。そして彼女の自宅へ。もうすべてが、今すぐ夏木マリを呼べ案件。

 たくましい腕でギュッと先生を抱きしめる黒岩。すると先生は囁く。

「黒岩くん、骨が当たって痛い……」

 はい、着席。HR開きまーす。自分を好きだと言う教え子に対して、先生のこの返答。どうですか、正解だと思いますか?

 黒岩くん、おさまりますか、下半身? いや、無理だよね、これ。ただのムラムラ煽りプレイだよね。

 女教師と中学生の恋という、ある種のファンタジーかと思いきや、ムラムラがリアルすぎてザワザワする。なんせ「教師は聖職です」ってセリフを書こうとしたら、うっかり「生殖」って変換されたくらい。

週刊朝日  2018年11月2日号

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