![海南飯店。横浜中華街で昭和31年に創業の広東風家庭料理の店(撮影/倉田貴志)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/3/1/620mw/img_3135c22781dd272c835e05fcf84f56fd61005.jpg)
![開業以来、提供する「うなぎとにんにく煮込み」(3150円)は、骨付きのブツ切りうなぎやニンニク、干しナツメ入りで栄養満点。とろみのあるスープにうなぎのうまみがとけ込み、想像以上にあっさりとした味わいだ。税込み。(撮影/倉田貴志)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/b/2/480mw/img_b238b12cd127e21cf14bee78eb2b65e843912.jpg)
![海南飯店。神奈川県横浜市中区山下町146/営業時間11:00〜22:00ラストオーダー。休なし(撮影/倉田貴志)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/f/4/620mw/img_f4d589877e979f3e7e5044527dfcb0fc45751.jpg)
著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回は俳優・片桐はいりさんの「海南飯店」の「うなぎとにんにく煮込み」。
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片桐家は祖父の代から親戚一同集まって、みんなで賑やかにおいしいものを囲むのが好きな家でした。父は人一倍食いしん坊で、小さい頃から横浜中華街にもよく連れていってくれましたね。そのうちのお気に入りの一軒がこちらです。
当時はいつもメニューも見ずに、適当に見繕っておすすめ料理を作ってもらっていました。とくに印象的だったのがこの一品です。私はそれまで、うなぎと言えば蒲焼きしか食べたことがなかったので、中国ではこんな料理があるんだって驚きましたね。ブツ切りで中骨もあって。ニンニクはホクホクするほどやわらかく煮てある。一見、こってりとした感じだけど、食べるとむしろ上品な広東風の味なんです。こんな料理を変わらず出してる店って珍しいですよね。
今も中華街の前を通ったら素通りできず(笑)、ひとりふらっと汁なしのネギそばだけ食べに入ることも。周りに新しい店が増えましたが、私は昔ながらのほっとするような味が好み。つい足が向いてしまいます。
(取材・文/今中るみこ)
「海南飯店」神奈川県横浜市中区山下町146/営業時間:11:00~22:00L.O./定休日:なし
※週刊朝日 2018年9月14日号
![](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/d/e/120m/img_de030a0316d33966bf5c406bdc60d15c470834.jpg)