本場長崎の味を再現したちゃんぽんや、カレー専門店が監修したライスバーガーカレー、今川焼きなど、自分で一から作るとなると大変なものばかりだ。

 西川さんは冷凍野菜は便利だと呼びかける。必要な分だけ解凍して使えるので無駄がない。急速冷凍したものは栄養価も高い。生鮮野菜と値段を比べても、冷凍のほうが安定していて安いものもある。

「バランスよく選べば、栄養面でも日々の食生活をサポートします。料理のバリエーションが豊富で簡単便利、健康にも良いと、いいことずくめです」

 西川さんは「冷凍食品三昧(ざんまい)」の日もあるという。

 朝食はニチレイフーズの「今川焼」と軽めに。昼食には日清フーズの「青の洞窟 燻製チーズのカルボナーラ」に、解凍したブロッコリーにオリーブオイルをかけたものを添える。夕食は味の素冷凍食品の冷凍ハンバーグと解凍したご飯、冷凍の具材を使った豚汁。冷凍のミックスベジタブルにオリーブオイルと粉チーズをあえたものがあれば野菜もたっぷりとれる。

 業界最大手の一つ、ニチレイフーズの17年度の人気商品も紹介しよう。持ち株会社ニチレイの傘下のニチレイフーズは、冷凍食品のパイオニアとして知られる。「ミニハンバーグ」は約50年、「からあげチキン」は30年と、長く愛されてきた商品が多い。下記の17年度の売上高ベスト10を見ると、最近のトレンドがわかる。

【ニチレイフーズの売上高ベスト10(2017年度)】
1.本格炒め炒飯
2.特から
3.お弁当にGood! ミニハンバーグ
4.レンジでふっくらパラッと五目炒飯
5.えびピラフ
6.若鶏たれづけ唐揚げ
7.焼おにぎり10個入
8.今川焼(あずきあん)
9.お弁当にGood!からあげチキン
10.お弁当にGood!衣がサクサク牛肉コロッケ

 1位は01年発売の看板商品「本格炒め炒飯(R)」((R)は登録商標マーク)で、出荷ベースで100億円を突破した。30億円の設備投資で生産技術を向上。「ぱらぱら感」を出すため、250度以上の熱風で余分な水分を飛ばす「三段階炒め製法」を取り入れている。今春のリニューアルで焼き豚を従来より1.2倍の大きさにするなど、年々レベルアップを図っている。

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