
演じながら、「芝居に正解はないんだな」とつくづく思ったという。
【写真】沢尻エリカ 劇中アイドルグループ“サニーズ”のキュートなアイドル姿はこちら
「私は、あまり事前に作り込まずに、現場に入って監督と話し合いながら、役のキャラクターを探っていくほうなんです。できるだけ現場で生まれる空気を大切にしたいので。今回は、俳優が本業じゃないミュージシャンの方とも共演することができて、いくつかの場面で思わぬ化学変化が生まれたことに、とても刺激を受けましたね」
若い女性を中心に大ヒットした映画「ヘルタースケルター」から6年。久しぶりの主演映画「猫は抱くもの」で、沢尻エリカさんは、元アイドルで今はスーパーで働くアラサーの沙織を演じた。沙織が心を開くのは、こっそり飼っているロシアンブルーの良男だけ。良男は自分を人間だと思い込み、沙織に恋をする――。メガホンを取ったのは、犬童一心(いぬどういっしん)監督だ。
「アイドルグループの元メンバーという設定なので、歌ったり踊ったりするシーンもあって、覚えることも多かったので、撮影はなかなかハードでした。でも、今振り返ってみると、課題がたくさんあったからこそ楽しめたのかもしれない。人って、挑戦することがあるから、頑張れると思うんです」
劇中に登場するアイドルグループ時代の唯一のヒット曲が、「ロマンス交差点」だ。その曲を、何度も何度も歌い込んだせいか、撮影が終わって何カ月も経った今も、無意識のうちに口ずさむことがあるそう。