作家の室井佑月氏は、「ズルくて卑怯」な空気の蔓延する世の中に異議を唱える。
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現状のメディアのあり方を嘆くと、同業の知人によくいわれる言葉。
「まだ、マスコミが正義だと思ってるの? もっと大人になりなよ」
あたしのことを思ってくれての発言だと思う。もっと気楽に稼ぎなよ、的な話だ。
同業じゃない知人に、政治のおかしさを告げれば、
「だから、ってさ。我々が動いたくらいじゃ、どうにもね。世の中の流れなんて変わらない。あんたも、もっと大人になりな」
などといわれる。
大人ってなんだ?
大人とは、長いものには巻かれ、その中でしぶとく生きている人? まわりの空気を読み、決して損などしないように立ち回る人のこと?
大人であれば、養う家族を抱えていたりするし、その生き方が悪いともいえない。けど、べつに尊敬できたりもしない。あたしが子どもだったら、そんな大人のいうことなんて聞かなくてもいいと思う。
たとえば、人を殺したり、泥棒をしたりすることは、今はいけないことになっている。
だけど、人を踏み台にして自分の身を守ることや、ルールをねじまげ卑怯な手段で勝つことが、どうしていけないことなのか、きちんと答えられる大人は少なくなってきているように思う。
というか、生き残ったほうが正義、消されたほうが悪い、ズルしても勝ちは勝ち、そう胸を張って答える大人が増えているのかも。
そのうち人殺しでさえ、「バレるから悪い」となるかもね。戦争に行かされ、心身ともにズタボロにされて帰ってきても、
「えっ? マジでおまえ人殺しちゃったの? (命令したけど)俺はやってないから、セーフ」
そうあっさりいわれたりしてな。「もう大人なんだから、自分の判断でしょ」とかさ。
「改ざん、隠ぺい、廃棄、虚偽答弁。このような悪質極まる行為を引き起こした政権は、安倍政権が歴史上初めてなんです。あなたの政権のもとで一体なぜ、このような悪質な行為が引き起こされたのか」