「番組では過去にも何度か本田選手を取り上げているので、恐らく強い関係を持つディレクターがいると思います。制作前の段階で、本田選手にそういった発言を期待した企画提案になっていたのでは。ただ、実際にはハリル前監督の解任に関しての言質は取れなかった。それでも企画提案のままの文言が残ってしまったのではないでしょうか」

 そもそも本田はハリル前監督と対立したことで代表を外れたのか。スポーツ紙の記者はこう話す。

「前監督に直に物申したというのは本当で、物申した後に代表から外されていったのが、本田であり、香川(真司)であり、岡崎(慎司)だったと言われてます。ハリルは好々爺の一面がある一方、論戦を挑まれると相手を論破、排除しようとする傾向はありました。ただ、3月のマリ戦を見てもわかりますが、本田が試合で使いづらい戦力になってきているのは事実で、論戦した時期と代表を外れたタイミングが一致しただけで、論戦だけが原因ではないと思います」

 ハリル前監督の解任騒動はまだ収まる気配はない。10日に代理人の弁護士を通じて日本サッカー協会に質問状を送付した。解任の経緯の明確な説明、理事会を通さず田嶋幸三会長に実質一任された手順が正当なものかどうかなどを確認。提訴する方針だ。(本誌・大塚淳史)

※週刊朝日 2018年5月25日号