しかも、今回シャーロット王女は弟の誕生を機に、英王室の王位継承順位に関して歴史的なプリンセスとして名を残すことになった。王女に弟ができても4位のままで、生涯変わらない初めての例である。英王室は長く王位継承順位において「男子優先制」を取ってきた。王女に弟ができれば下位に落ちる仕組みだ。しかしスウェーデンなど他のヨーロッパ王室例などを参考に、2013年「長子優先制」に法改正した。これには、イギリスが男女平等社会であることのシンボルにしたいとの思いが込められている。今回シャーロット王女はその適応第一号となったのである。馬とサッカーとダンスが好きな王女。テニスと水泳も手ほどきを受けている。スペイン人のナニー(母親に代わって子育てをする女性)さんの影響で、すでにいくつかのスペイン語も話す。母にキャサリン妃、祖母にダイアナ妃、曾祖母にエリザベス女王をもつプレッシャーなど跳ね返すプリンセスは、5月2日に3歳になったばかりである。(多賀 幹子)

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多賀幹子

多賀幹子

お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京都生まれ。企業広報誌の編集長を経てジャーナリストに。女性、教育、王室などをテーマに取材。執筆活動のほか、テレビ出演、講演活動などを行う。著書に『英国女王が伝授する70歳からの品格』『親たちの暴走』など

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