「2億返せ」「どうなっているんだ」「いつ、社長が会見するんだ」などと怒号が飛び交い、警察が出動する騒ぎとなった。和田社長らの釈明会見のネット中継がはじまると、静まり返り、各自スマホを食い入るようにみていた。会見後、「再建を応援したい」というユーザーもいたという。
経済ジャーナリストの田茂井治氏は、コインチェックが流出した仮想通貨、ネムについてこう話す。
「ユーザーは日本人、中国人が圧倒的に多いと思います。コインチェックに預けていた人の資産は、今回の件で消えた可能性があります。肌感覚ですが、ネムは渋谷系の20代の若者に人気があります。仮想通貨は趣味感覚でやる人が多いのですが、最近ふたたび仮想通貨が注目を浴びたことや、出川哲朗さんのCMを見たことで、儲けられそうだと参入した人もいるのではないか。知識もなく財産を突っ込んですべてパーになったなんて人が出てくるかもしれません」
CMに出た出川哲朗さんを非難するSNSも飛び交っているという。今後のコインチェックの経営はどうなるのか。
「ハッキング被害が仮にネム以外にも広がっているとすれば破たんもありえます。不透明です」(同前)
(本誌 秦正理/田中将介)
※週刊朝日 オンライン限定記事
※記事にある経済ジャーナリストの田茂井治氏のコメント中で「(ネムは)中国が作った仮想通貨」という表記は事実誤認ではないかとの指摘をいただきました。調べたところ、事実確認が取れなかったので、この部分を削除しました。関係者にご迷惑をおかけし、お詫び申し上げます。