失恋の痛手から立ち直れず、心療内科に通いながら必死に働いていた青木さんだが、目が覚めても起きられなくなることが1週間も続いた。
「その時に、元夫がお見舞いに来てくれて、『君のわがままに相手が我慢していたんだよ』と慰めてくれました。私の一番の理解者だからこそ、彼の言葉が心に染みて、立ち直ることができました」
前出の澁川氏は「前の夫が相談に乗ってくれたり、時には資金援助したりと、尽くすのも珍しくないですね」。
長い間一緒に過ごした男と女は、見えないまでも深い理解でつながっている。別れてもかけがえのない関係が築かれることもあるのだ。(作家・夏目かをる)
※文中の体験談に登場する人物はいずれも仮名です。
※週刊朝日 2018年1月26日号より抜粋