1992年から離婚カウンセラーとして延べ3万7千人の相談を受ける「離婚110番」の澁川良幸氏は、妻側の浮気やDVが増え、受け身になる夫が振り回されているという。
以前と比べると、夫への罪悪感がなく、「自分を肯定するかのように、『私はこれでいいのでしょうか』と確認するような相談も目立ってきた」(澁川氏)という。
また、SNSは妻たちをアクティブにした。働く女性だけでなく、夫の給料で生活する主婦が、経済的に守られながらネットビジネスを始め、夫に内緒の収入を手に入れる。そして、SNSで簡単につながりやすい時代だからこそ、「いい人がいたらお付き合いしたい」といった願望をかなえやすくなった。澁川氏によると、かつて「将来が不安」と離婚を踏みとどまっていたのは妻側だったが、立場が逆転し、夫の悩み相談が増加の傾向にある。
一方、妻の不倫を許せる男性もいる。
「『尻軽女』とわかって結婚したのに、彼女が僕を捨てました」と語るのは、小太りの外資系ライフプランナー水谷誠一さん(43)。水谷さんは28歳で1回目の結婚をしてから、離婚、結婚を繰り返し、現在の妻は4人目。不倫されたのは、3番目の妻美和さん(当時27)。見た目が清楚で「中」の「上」ぐらいの美人。いかにも男好きする美和さんに、水谷さんは自身と同じ匂いを感じた。