![松生院長考案! 地中海型和食ピラミッド (週刊朝日 2017年11月24日号より)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/7/c/620mw/img_7cd869f4dec32e501ac19723fed2ca7433792.jpg)
![腸のむくみ度チェック (週刊朝日 2017年11月24日号より)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/5/3/439mw/img_537fcef79b73e58dd59212323c379fcb52329.jpg)
「腸育」を提唱したのが、『食物繊維で腸スッキリ!便秘解消データBOOK』(朝日新聞出版)の著者で、松生クリニック(東京都立川市)の松生恒夫院長。おすすめは腸管機能を高めるオリーブオイルだ。
オリーブオイルに含まれるオメガ9系脂肪酸のオレイン酸を多くとると、便秘解消に効果的だ。特に、エクストラバージン(EXV)オリーブオイルは、腸内の滑りをよくし、排便を促す。
「年をとると、腸管機能の働きが弱まります。だからオリーブオイルや食物繊維を積極的にとりたいですね。腸内環境を整えるには『腸内フローラ』の調整と、『食事』『腸管機能の働き』の三つの因子が絡みます」(松生院長)
松生院長のある日の夕食献立を聞いてみると──。
「もち麦ご飯1杯に具だくさんのみそ汁、オリーブオイルをかけた納豆、それにマグロのカルパッチョ。つまり生魚とオリーブオイル」
この和食メニューに使う醤油とオリーブオイルとの相性が抜群だという。献立の「もち麦」も食物繊維が豊富だ。健康向けに「玄米」を思い浮かべるが、咀嚼(そしゃく)が足りないと未消化となり、おなかが張り、便が硬くなることもあり、逆効果だそうだ。
「もち麦は、お年寄りの方にもすすめています。カロリーが控えめで、ご飯に混ぜて炊くとおこわみたいにもちもちします。昔の麦飯のイメージとは違っておいしいですよ(笑)」
配合比率は好みによるが、基本は米2に対し、もち麦1の割合。ならば、1日3食を玄米からもち麦に替えてみようかしら。
「それもいいとは思いますが、飽きるかもしれませんね。たとえば、朝はライ麦パンにオリーブオイルをつけて食べるのはいかがでしょうか」(同)
では、オリーブオイルとともにとりたい食物繊維だが、気をつけたいことがある。
「昆布やわかめ、こんにゃくなどは、よく噛んで食べましょう。食べすぎると消化しきれずに詰まることもあります」(同)
たとえば、便秘症の患者の便に春菊の太い茎が混じることもあるという。腸内での詰まりが原因だ。「こんにゃくの代わりに白滝にしてもいいと思います」(同)。これから鍋の季節。噛み切れない食材には気をつけたい。
![](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/d/e/120m/img_de030a0316d33966bf5c406bdc60d15c470834.jpg)