おじさま方は、どの5人が残ったのかおわかりだろうか……(c)朝日新聞社
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「Gee」「MR.TAXI」などの曲とキュートなパフォーマンスで日本での知名度も高い韓国の8人組ガールズグループ・少女時代の3人のメンバーが脱退する方向だ。2007年のデビューから今年で10年。K-POPグループには、「7年目のジンクス」があり、KARAや2NE1、BEASTなど7年目にメンバーが脱退するグループが多い。少女時代もまさに7年目の14年、メンバーのジェシカが脱退した。

【写真】美しすぎる結成当初のメンバー

「韓国のアイドルグループは、全メンバーが残ることに高い関心が示され、それに伴う法制度的な問題もよく議論の対象になります」

 と、韓国メディアに詳しい北海道大学大学院の金成ミン(キムソンミン)准教授は言う。日本のAKB48やモーニング娘。のようにメンバーが入れ替わるシステムは、韓国ではまれだ。

「K-POPグループは、練習生時代を含め、徹底してパフォーマンスを合わせるため、その水準やバランスの維持が難しい。メンバーの役割分担も細かく、何より、グループのアイデンティティーへの愛着が強く、ファンがメンバー交代を受け入れない傾向があります」(金准教授)

 ドラマ「冬のソナタ」など韓流ドラマブームと相まって、多くのK-POPグループがお茶の間をにぎわせたが、社会現象的な盛り上がりは落ち着き、新たな展開に入っているという。

 今年日本デビューしたガールズグループ・TWICEは、日本デビューアルバムがオリコンチャート2位を獲得。米ビルボードチャート7位にランクインした防弾少年団は、日本で初のドーム公演を開催。インターネットやSNSなど従来と異なるメディアを中心に活動展開する傾向にあり、「崩壊しているレコード産業の代わりに、新しいメディアをより開放的かつ積極的に利用している」(同)という。

 少女時代の残る5人のメンバーは、解散しないと発表した。10年を超える息の長いグループが新しい流れに乗ることができるか。(本誌・多田敏男、太田サトル、秦正理/柳原三佳、佐々木亨、黒田朔)

週刊朝日 2017年10月27日号