ヒロインを演じる葵わかな(19)は、3度目の挑戦となったオーディションで、応募者2378人から選出された。アイドルユニット「乙女新党」(2016年解散)のメンバーとして活動していたが、「とと姉ちゃん」の高畑充希や「ひよっこ」の有村架純らと比べると、知名度は今ひとつ。

「ヒロインに無名女優を据えるというのは、朝ドラの大きな楽しみの一つ。未知な部分が大きいほうが、期待値も高まります」

 一方、吉本興業の地元・大阪では総ツッコミだという。理由は、ヒロインの出身地だ。

「何で“京都さん”なんや。『笑えへん』という声があちこちで聞かれます」

 大阪を拠点に活動するPRプロデューサー、殿村美樹さんはこう話す。大阪の一大文化を築き上げた人物が京都出身という設定に「納得がいかない」との声が相次いでいるという。殿村さんいわく、大阪人から見たら京都人は“お上品”。

「吉本のズッコケ文化が漂う、泥臭いストーリーを期待していたのに……。大阪人としては寂しさが否めないのですが、もう少し展開を見守りたいと思います」

「笑ってください」の意味の「わろてんか」。今後、大阪人を笑いで惹きつけることができるか。(本誌・松岡かすみ)

週刊朝日 2017年10月20日号