「夏は手早く調理できるものが一番です。火を使う時間をなるべく短くして、不必要に汗をかかないようにしましょう。胃腸が疲れ気味で、肉も魚もそんなに食べたくないんだけどなあというときは、野菜やきのこと酢しょうがだけのチャーハンや焼きそばが、体に負担がかからなくていいと思います。酢しょうがのほのかな酸味で油っぽさが緩和され、あっという間に食べられますよ」
ドリンクとしてもさまざまな活用法がある。
「アイスティーに、スライスレモンのかわりに酢しょうがの薄切りを入れてもいいですし、酢しょうがの酢を炭酸で割って、そこにはちみつやメープルシロップを足して飲んでも美味です。夏は冷房で体も冷えがちです。冷えたときには、お湯割りを飲んでみてください。生姜の成分が溶け出した酢が体をじんわりとあたためてくれます。冷えない体で、夏バテを防ぐことも大事です。酢しょうがは冷蔵庫で保存し、だいたい1カ月くらいで使い切っていただくのが、おいしい食べ方です。いろいろな料理、飲み物に使って、暑さに負けない、バテない強い体をつくっていきましょう」
「酢しょうが」の作り方
●材料(作りやすい分量)
生姜1個、米酢(薄切りして瓶に入れた生姜にかぶるくらい)
●作り方
1.生姜を洗い水気を拭き取ったら、汚れている部分を包丁で取る。そして皮付きのまま、薄くスライスし、ガラスやプラスチックの保存瓶に入れる。
2.生姜にかぶるくらいまで酢を注ぎ、冷蔵庫で1日漬けて完成。
(ライター・赤根千鶴子)
※週刊朝日 2017年8月18-25日号