被害額は合計で5億円とも15億円とも指摘され、かつてない規模まで膨らんでいる。大阪府警の捜査も終わっていない。事務所側としては、被害額がはっきりして小出側と交渉できるようになるまでは、契約解除をしたくてもできない状況だとみられる。
アミューズの畠中達郎社長は6月の株主総会で、「創業39年の中で最大の不祥事。申し訳ございませんでした」と謝罪した。アミューズの担当者はこう説明する。
「違約金については、こちらからコメントはありません。記者会見は未定です。警察の捜査もあるので、取材には答えられない」
小出は慶応ボーイで、さわやかな役どころが多かった。川崎市の実家近くの商店街の店主がこう語る。
「ちやほやされて、ちょっとてんぐになっていたんだろうね。ご両親は『今度出るドラマや映画はこうなのよ』と、自慢の息子のようでした」
実家に電話すると女性が、
「家族みんな心労で倒れてしまっているので申し訳ないんですけど」
と、切れた。
芸能界を揺るがす問題を引き起こした本人は、いまは身を潜めることしかできないのかもしれない。
※週刊朝日 2017年8月18-25日号