
90年代、空前の「シノラー」ブームを巻き起こし、若者文化をリードした篠原ともえさん。最近では松任谷由実さんの全国コンサートツアーの衣装デザインを手掛けるなど、活動の幅を広げています。デザイナーとしての原点を作家の林真理子さんが迫ります。
* * *
林:「シノラー」の大ブームって、もう20年ぐらい前ですか。
篠原:20年近く前になりますね。
林:すごくキュートで飛んでる女の子というイメージでかわいかった。
篠原:「おもしろかった派」と「かわいかった派」に分かれるんですけど、林さんは「かわいかった派」ですか。うれしいです。
林:ちょっと浮き加減なところが、またかわいかった(笑)。
篠原:デビューできたのがほんとにうれしくて、まさに浮かれてたんです。舞い上がってましたね。
林:突然画面にあらわれて、一人で「ワーッ」とか叫んでパッと消えていくみたいなイメージがありますよ。ほかのタレントさんとあまりからまなかったような気がする。
篠原:突撃のインタビューがすごく多くて、短いあいだにパッと突撃してワッとお友達になって、そういう瞬発力の登場が多かったですね。
林:それが今はしっとりした美女になり、おまけにいろんなことに興味を持って、星を見るのが好きだから「宙(そら)ガール」って言われたり、お裁縫の本(『篠原ともえのハンドメイド』『ザ・ワンピース 篠原ともえのソーイングBOOK』など)も出しちゃったり。