「(復活予算は自民党の)力の源泉だったことは事実だと思います。それだけに反発はされると思いますが、東京都だけがやってきたこと。改革の最初の一歩というか当然なすべきことだと思います」(小池氏)
復活予算について、共産党の清水ひで子都議はこう話す。
「毎年行われてきたもので、形骸化している。予算の編成を透明化するために、知事が廃止すると言うのは、賛成です」
民進党の斉藤あつし都議も、
「いい所に目をつけてくれた。いっぺんに調整すればいいことを、わざわざ2段階に分けることはおかしいと言っていたんですよ」
と賛同する。
これまで、予算編成の過程で除かれた商店街振興や私学助成などの項目を、議会からの要望で復活させてきた。自民党は「事前に説明もなく、議会軽視」などと抗議文を提出し、拒否反応を示した。ある自民党関係者は憤る。
「復活予算が自民党の利権の温床だと言われてきたが、それは大うそです。商店街の店主や私立校に通わせている家庭が、さらには都民が困るんです」
一方で、小池都政を支持する「かがやけTokyo」の上田令子都議はこう話す。
「自民党とはいろいろとぶつかっていますが、それでも小池さんは『政局』にならないようにしている感じにも見えます」
7、8日の代表質問や一般質問の論戦で、常に話題の中心に立って耳目を集める小池氏の“演出力”に、自民が一矢報いることができるか。来年2月の予算編成、その先の夏の都議選をにらんだ駆け引きが続く。
※週刊朝日 2016年12月16日号