一方、パ・リーグで日本ハムが11.5ゲーム差を引っくり返せたのは、独走していたソフトバンクのペースダウンがあってこそ。何があったのか?
「主力にケガが重なったことはありますが、工藤監督が浮足立ったのは否めません。あれだけの戦力で、打順をコロコロ変えたのもそうですし、ひどいときはサインを出し忘れたとか。監督を見切ってしまった選手たちから“秋山(前監督)待望論”まで出ているそうで、求心力の低下が甚だしい」(スポーツ紙デスク)
そんなソフトバンク相手に、直近の対戦でロッテは大敗していたが……。
「セ・リーグのDeNAと違って早々に“3位”を確定させたロッテはCSを意識した戦い方ができたので、あまり参考にならないでしょう。ロッテは1st・stで負けたことがないチームだし、選手たちは伊東監督に対して『ウチの監督は短期決戦に強い』と信頼を寄せています」(担当記者)
ロッテは抑えの西野と中継ぎの大谷も故障から復帰し、1st・stでは石川、涌井、スタンリッジあたりの先発が予想される。
「故障中の柳田は1st・stでの復帰は無理らしく、ローテーションの中心だった和田の復帰もないようで、ソフトバンクは苦しいですよ。11.5ゲーム差を引っくり返され、さらに下克上をされたら工藤監督は辞任を口にせざるを得なくなるかもしれません」(スポーツ紙デスク)
ただ、ロッテのCS上手は過去の話で、今のロッテの戦力で下克上は難しい、という指摘もある。“リアル神”と称するメディアまで登場した日本ハム・大谷とF・stで対戦するのは、どちらになるだろう。
「日本ハムは“二刀流の功罪”で、投打両面で大谷がいないと、というチームとなり、大谷への負担が大きすぎる、という懸念があります。ですが、振り返れば、新庄やダルビッシュという突出したスターが存在しても稲葉や田中賢介といった脇役が黙々と仕事して勝ってきた歴史があります」(ベテラン記者)
日本一を競う権利を得るチームはどこか? セ・パともに目が離せないCSがいよいよ始まる。
※週刊朝日 2016年10月14日号