都知事選から1カ月あまり。精力的な活動で、一挙手一投足がマスコミに報じられる小池百合子東京都知事。作家・林真理子さんとの対談で、都の職員に驚かれる働きぶりや、都知事選の当確裏話をしてくれた。
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林:このごろ、都知事の動向が連日ワイドショーに取り上げられて、すごいですね。
小池:視聴率が2%上がるんですって。制作費の削減にもなるし、一石二鳥。それで悪口言ってるんだから(笑)。
林:悪口なんて、ほとんど聞きませんよ。今、都庁には週に何日ぐらいいらっしゃるんですか。
小池:これまでにない都知事の働きのようですよ。「毎日いる」ってびっくりされてるから(笑)。
林:石原(慎太郎)都知事の登庁は、週に2、3回ぐらいだったそうですね。「それってあり?」という感じ。
小池:舛添(要一)さんもけっこう毎日行っていて、「都知事って毎日来る人なんだ」と思われたみたい。さらに私はムチャクチャ仕事をするので、みんなびっくりしてます。「いないほうがいい」と思われてるかもしれないけど(笑)。
林:知事報酬を半分にする条例案を出すそうですが、今、月額145万円(年収は2896万円)とかですよね。半分はちょっと少ないんじゃないですか。
小池:これは気合の問題で、「身を切る覚悟をしてまっせ」ということなんです。これからあちこち切っていきますから。
林:切っていくんですか。都庁の職員や都議会議員のお給料を?
小池:職員のお給料を下げるのはデフレ脱却に逆行しますし、議員の給与は都議会が決めることですが、私の気合をどこまで感じるかですね。
林:あとはどこを切るおつもりなんですか?
小池:たとえばオリンピック、パラリンピックの予算ですね。
林:ああ。ボートやカヌーの競技場(海の森水上競技場)は、もともとの予算(69億円)の7倍になってるんですよね。橋を撤去するだけで38億円もかかるとか。それで巨額の利益を得る人たちもいるわけですから、身の危険を感じたりすることないですか。