「あさが来た」の新次郎さんとして女性たちの心を鷲づかみにした玉木宏さん。6月には主人公・御手洗潔を演じた「探偵ミタライの事件簿 星籠(せいろ)の海」が公開する。林真理子さんとの対談では、これまで演じてきた役を振り返った。
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林:IQ300以上の天才脳科学者で探偵が趣味、クールでカッコよくてなんでもできちゃうというこの役、もともと世間の人が玉木さんに抱いていたイメージに近いんじゃないですか。
玉木:どうでしょうか。役をいただいてそのイメージを定着させるのも、仕事の一つだと思っていますから。
林:「あさが来た」を見てるときは、玉木さんこそ新次郎さんと思ってましたが、この映画を見ると御手洗さんは玉木さんそのものだと思ってしまいましたよ。原作者の島田荘司さんは「御手洗は玉木さんしかいない」とホレ込んだんですって?
玉木:原作のファンが多いことを知っているので、生みの親である島田さんがそうおっしゃってくれるのは、ほんとに光栄です。島田さんにお会いしたら、誰よりも島田さん自身が御手洗っぽいというか。頭がすごく切れる方で、機械的な情報処理能力がある方のように見受けられましたね。