政治基金疑惑の渦中にある舛添要一・東京都知事に代わって誰を都知事にするべきか。作家の嵐山光三郎氏は、本紙連載「コンセント抜いたか」に「都知事選考座談会」とする文章を寄せた。
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A(新聞社):舛添都知事の後任はだれがいいか。
O(テレビ):知名度でいくと鶴瓶なんかいいけど。庶民的で性格が明るい。
S(雑誌):「都政に乾杯」というキャッチフレーズで、都民との対話をはかる、と。
A:鶴瓶は大阪のキャラだから東京はどうかな。
O:ではSMAPの中居正広。窮地をのりきっていく根性がある。
S:中年婦人に人気があるのは綾小路きみまろ。お笑いで東京をくすぐる。
O:高齢者に人気があるのは毒蝮三太夫。社会福祉に詳しく、「おい、ばばあ」なんて毒舌を吐きながら、老人のアイドルですよ。福祉番組に出演していて、性格があたたかい。
A:ちょっと地味だけど漫画家の蛭子能収は公用車で温泉地の別荘へ行かないよ。「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」ですから、都庁へもバス通勤。単行本だって10万部超えのヒットです。
S:ただし競艇好きだからね。生涯にボートにつぎ込んだお金は一億円以上。
O:「笑点」の司会を終えた桂歌丸。歌丸は高齢なので円楽だな。都議会の「笑点」化計画ですな。
S:(歌丸の口調で)えー、みなさんのお手元に白紙の領収書があります。そこに値段と回転寿司や温泉ホテルの名を書いて下さい。私が、なんの口実ですか、と訊きますから「家族で政策会議」とか、いろいろお答え下さい。
A:はーい。ただいま公正な第三者に精査していただいておるところです。
S:Aさんの座ぶとん三枚持っていきなさい。
O:ジャーナリストの池上彰は現代世界を読みとく人材です。立候補すれば鉄板でしょう。東京を世界の動向から読みとる。