まず大手キャリアと格安スマホとの違いを説明しよう。何と言っても圧倒的な差は利用金額だ。MMD研究所が2月に発表したスマホ月額料金の調査によると、大手キャリア利用者の平均月額料金は7433円、対して格安スマホ利用者は平均2067円。何と月々、5千円以上も安くなるのだ。

「安かろう、悪かろうではないか?」。そんな声が聞こえてきそうだが、驚くなかれ。格安スマホシェア上位5社の満足度調査によると、不満を感じているのはわずか2.9%。料金の安さ、通話・通信品質の項目では7割以上が「満足」と答えている。つまり、多くが大手キャリアと比べても、遜色なく使えるということだ。

 格安スマホのデメリットを挙げるとすれば、どんなことがあるのだろうか。携帯ジャーナリストの石野純也さんはこう言う。

「一つはキャリアが提供するメールサービス(@docomo.ne.jpなどのメールアドレス)が使えないこと。Gmailやプロバイダーのアドレスを取得するか、LINEなどで代用する必要があります。迷惑メール対策でキャリアメール以外の受信拒否設定をしている人もいるので、不便さを感じることがあるかもしれません」

 とはいえ、メッセージのやり取りは、今やLINEが主流だ。

「もうひとつは、12~13時の昼時間帯に、一部で通信速度が落ちる傾向にあると言われていること。ただしこれは回線の混雑具合や加入サービスにもよるため、一概には言いきれません」

週刊朝日  2016年5月20日号より抜粋

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