安保法案反対で盛り上がっているとき、SEALDsの奥田愛基君に国会前に誘われました。行くよ、と言いましたが、さて、何を話そう、と思いました。どんなことであれ、もっともらしいことは言いたくないという気持ちでした。
じゃあ、タイマーズの曲「FM東京」の替え歌をやろうと、当日、国会に向かいながら思いつきました。歌詞は、その場の即興です。
歌いながら、もし天国に清志郎さんがいたら、見てくれていないかな、と思いました。
何かと窮屈で不自由な雰囲気の社会ですが、そんな時代だからこそ、清志郎さんの、もっともらしくない、愛のある、批判的ユーモアが求められているのだと思います。
それは、日本人が、よりよき人間になるために必要なことでしょう。清志郎さんは、ほんとうに、よき人間でした。これからの日本にこそ、清志郎さんが必要です。
※週刊朝日 2016年5月6-13日号