原案は、『夢をかなえるゾウ』の水野敬也著『スパルタ婚活塾』。恋愛指南役の藤木直人が、あなたの結婚の夢をかなえるゾウだ。それもとびきりのスパルタ。「何の不足があるの? 私の何がいけなかったの?」と、嘆く中谷のハートを叩き潰す一言。「教えてやろうか、プレ更年期のうぬぼれ女ドクター!」。おしゃれ和食屋店主の藤木。リアルに店主が客に、こんなこと言ったら、「食べログ」の口コミ欄が大炎上するところだが、ドラマのヒロインは素直に彼の話を聞く。

 ここから藤木先生の恋愛講座がスタート。「がんばっていて必死な女はキモい」「ツッコミマスターになって、常に予定調和を崩せ」「気があるのかと思わせて、期待させ否定し、揺さぶる。吊り橋トークを展開しろ」「男をホスト扱いして、持ち上げろ」「シャラップと黙らせてからの、ソフトタッチ」などなど。

 もうホントにイケメン藤木先生の言う通り、ぜひ試してみますね……って、なるかー! ドラマ上、素晴らしいノウハウみたいになってたけど、これ実際やったら危険すぎる。いちいち男にツッコむアラフォー。いきなり「もう◯◯くんたら、ナンバーワンホストね!」とか、持ち上げてくるアラフォー。どうですか? みなさん。そんなアラフォーを許容できますか? 「シャラップ&ソフトタッチ」が許されるアラフォーなんて、オアシズの大久保佳代子さんくらいしか思い浮かばない。もっとリアルな吉田羊の年下獲得講座みたいの、よろしく。

週刊朝日  2016年5月6-13日号