たまちゃんは駅長就任とともに単なるマスコットではなく、イベントや取材時には帽子を被り、改札台の上からお客様のお見送りやお出迎え、プラットホームの見回りと仕事をしている姿がマスコミやインターネットを通じて世界中に報道され、一躍人気者になりました。お蔭で成功する見込みがないと思われた地方鉄道に光が当たり、市民の皆さんの協力と相まって再生の道筋が引けました。鉄道では和歌山電鐵方式の「公有民営」が新たに認められることになり、交通政策基本法の成立へと道がつながりました。

 和歌山電鐵と全国の地方鉄道の救世主として、神様の意を受けてこの世に現れたかのようなたまちゃんと一緒に働けたことを誇りに思っています。

 たま駅長の精神は不滅です。これからも和歌山電鐵の中に生き続けるでしょう。和歌山電鐵として「社長代理・ウルトラ駅長たまちゃん」の偉業を讃え、社葬をもって最大級の敬意と真心からの愛情を示し、心からの感謝と御礼を込めて私から最後の辞令を伝え、永遠にその名を刻み、残したいと思います。

◇辞令:社長代理・ウルトラ駅長たま様

名誉永久駅長を命ず。これからも「たま大明神」として和歌山電鐵はじめ世界の地域公共交通を守ってください。

週刊朝日 2015年12月18日号

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