詩人、エッセイストの佐々木桂さんが、日本津々浦々に残る田園風景とその米を紹介する本誌連載「美し国、旨し米」。今回は、お米の“等級”について取り上げる。
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新米が出回る季節。少しでもいいお米を選びたい。その基準の一つが等級だ。1等、2等、3等、規格外とあり、1等米から順に値段が安くなる。
等級はなにで決まるのか。まずは、粒の大きさだ。地域によって多少の差はあるが、例えば新潟であれば、粒の大きさ1.9ミリ以上の米が70%入っていれば1等、60%以上で2等、45%以上で3等となる。
大きさの他に、害虫による食害を受けた米の混入率もあって、1等米だと0.1%以下。さらに生育のよくない米、もみ混入率などの違いもあるが、どちらかといえば、等級は味よりも形状が評価される。もちろん、粒が小さい米より大きい米のほうが食感がよくなりやすい。ただ、2等、3等だからといって必ずしも味が悪いと決めつけられないので、試してみてもいい。
※週刊朝日 2015年10月30日号