8月12日に沖縄県沖で訓練中に着艦に失敗したMH―60 (c)朝日新聞社 @@写禁
8月12日に沖縄県沖で訓練中に着艦に失敗したMH―60 (c)朝日新聞社 @@写禁
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「今回の資料の作成については、問題があるとはまったく考えておりません」

 8月21日の安保法制をめぐる参議院特別委員会。夏休み明けの安倍首相は、ある問題の火消しに躍起になった。

 追及したのは、共産党の小池晃参院議員ら。本誌(8月28日号)でも詳報したとおり、小池議員が国会で暴露した自衛隊の内部資料「『日米防衛協力のための指針』(ガイドライン)及び平和安全法制関連法案について」により、自衛隊が安保法制の成立を前提として、さまざまな項目について極秘に検討していたことが発覚したのだ。中谷元・防衛相は19日、資料が本物であることを認めた。

 資料の中には日米の「軍軍間の調整所」を設置すること、これまで政府が認めてこなかった日米の「共同計画」が実際には存在していたことなど、衝撃的な内容が盛り込まれていた。小池議員がこう語る。

「政府はこれまで集団的自衛権行使の具体例として朝鮮半島有事の際の日本人を乗せた米艦船の護衛などを挙げてきましたが、この資料にはそうした例は一切出てこない。書かれた内容の中心は、自衛隊と米軍が一体化を強め、中東やアフリカ、南シナ海など海外に出ていくための計画です。国民向けの宣伝と、内部での説明がまったく違うことが明らかになりました。資料の内容は国会でも説明されておらず、立法府の軽視も甚だしい」

 折しも、日米「一体化」が急ピッチで進められていたことを如実に示す出来事があった。

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