「米国では最高経営責任者(CEO)の報酬が社員給与の何倍か開示するように義務付ける方向で議論が進んでいる。また、否決されはしましたが、スイスでも最高報酬額を従業員の最低給与の12倍までに抑えることの是非を問う国民投票が実施されるなど、企業幹部と一般従業員の報酬格差に対する目は厳しくなっています。ただ、グローバルで見れば、日本はまだ倍率が低いほうです」(組織・人事マネジメントコンサルティング会社、マーサー ジャパンのコンサルタント、野村有司氏)

 最後に1億円プレーヤーの多い会社を見ると、昨年に引き続き三菱電機が23人でトップ。2位のファナックとはダブルスコアだ。しかも、昨年の18人から5人も増えている。円安効果で業績が良くなっている点が大きい。

「14年度は、所期の計画を上回る過去最高業績を達成したことから、業績連動報酬は前年度を上回る水準となっています。人格、識見及び業務・専門職経験を備えているかを総合的に勘案し、役員を選任しています」(三菱電機広報部)

 同社の特徴は、内部昇格が多いこと、そして23人の1億円プレーヤーのほとんどが、200位以降の下位にランクインしていることだ。255位には7人が固まって入っている。格差が少ないと見るべきか、横並び体質と見るべきか。会社経営は結果責任だ。業績次第で見方は変わってくる。

週刊朝日 2015年7月31日号より抜粋

暮らしとモノ班 for promotion
防災対策グッズを備えてますか?Amazon スマイルSALEでお得に準備(9/4(水)まで)