動物写真家の岩合光昭さんの世界の猫を訪ねる旅をお送りする。今回は、モロッコ・シャウエンの猫。
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まるで海の中にいるような真っ青な路地で、オス猫が窓越しに挨拶をしている。
モロッコ北部、リフ山脈の奥深くにある小さな町シャウエン。家の壁や階段、あらゆる場所が青色に染められた旧市街(メディナ)は、細い道が入り組んでいることから、「青の迷宮」と言われる。スペインから追われたユダヤ人が住み着き、ユダヤ教で神聖とされるブルーに町を染めたという説もある。
入り組んだ道も猫にとってはお手のもの。瑠璃色の街で今日も穏やかに暮らしている。
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※週刊朝日 2015年6月26日号