妻：元々は丈夫で、風邪や頭痛でも薬を飲まないタイプだったんです。ですからうつになっても処方薬をほとんど飲まずにいたら、症状がどんどん進んでしまって。とうとう過換気症候群の発作を起こして入院。ついに観念してお薬を飲むようになったら、2週間で劇的に回復しました。1カ月後には退院して、彼にもメールができるようになったんです。

夫：それからは少しずつ、また、連絡を取り合うようになりました。

妻：彼のことを男性だと意識したことはなかったですね。あ、この人なら、って思えたのは、わざわざ徳島まで会いに来てくれたころからでしょうか。

夫：そのころ、ちょうど都合よく、大阪での仕事があったんですよ。毎週土曜日、大阪で収録して、夜、阪急梅田から出る長距離バスにぎりぎり駆け込むと、その日のうちに徳島に着けるんです。で、ビジネスホテルに泊まって、日曜日、彼女とデートして、日曜深夜のバスで東京へ帰って、仮眠をとって、そのまま仕事へ……っていうのを何回か繰り返しました。

妻：報道陣が実家周辺にも詰めかけてましたからね、そういう人たちの目をかいくぐって。

夫：彼女の実家の近くに大きなショッピングモールがあるんですよ。で、彼女は買い物のフリをして、そこの駐車場へ行くんです。

妻：駐車場だけで3フロアもあるような、大きいところでしたね。

夫：僕はレンタカーで駐車場の最上階で待ち構えていて、彼女をサッと乗せて、ばっと車を走らせる。そうやって出かけてました。

※週刊朝日　2015年6月12日号より抜粋