金融情報会社フィスコのアナリスト、小川佳紀氏は、独自の技術を持っていたり、目新しい事業を行っていたりする企業を薦める。

「ほかにない事業内容で業績のいい会社は、あとから株価がついてきます。例えば、10年に上場したアニコムホールディングスはペット保険を扱う企業ですが、小さい企業ながら、その市場で高いシェアを持っていて株価の調子もいいです。そんな企業なら、初値以降も狙っていいでしょうね」(小川氏)

 13年上場のN・フィールドもいい例だ。精神疾患の患者に特化した訪問看護を展開し、注目を集めている。公開価格は1500円で初値は3100円。その後も株価は上昇し、現在は4千円前後で推移している。

 最後に、リクルートとLINEについて予想してもらった。

「確かに、初値は上がるでしょうが、これまでの事例をみても、大型の場合は上がっても1割か2割程度。特に、LINEについては、これからどんどん成長するというより、かなり事業が成長し、企業の規模も大きくなったなかでの上場です。もしかしたら、初値後の株価も伸び悩む可能性も否めません」(同)

 市場では、地下鉄を運営する東京地下鉄、スマホ向けゲーム開発のgumiなどの上場も期待されており、今年はIPO投資で話題に事欠きそうにない。

週刊朝日  2014年8月29日号より抜粋

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