4月23日~25日の日程で訪日したバラク・オバマ米大統領を、ファッションデザイナーのドン小西氏がファッションチェックした。その結果は?
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長身だし、小顔だし、基本的に何を着てもサマになる。オマケに米国大統領とくれば、地球のリーダーのひとりみたいなもんだろ。仕立てがどうの、ネクタイがどうのって、小さいことにチマチマこだわらなくても、十分かっこいいのはわかったって。
それにしてもだ。もうちょっと服に愛想があってもいいよね。そもそもスーツの命と言えるサイズが合ってない。ズボンも大きいし長いし、肩だって広すぎる。生地は薄手の春物なのかね。シワが紙のようにバリバリじゃん。たった今買った量販店の吊るしスーツを着てきましたって感じだよな。
大統領になって5年も経つんだもん。就任当時は初々しかったこの手の安っぽいスーツだって、普通は年とともに味のある良質なものにシフトしていくものなんだけどね。ま、人生で一番おいしい寿司を6個残したとか、10個残したとか言われてるけど、この人ってもしや、本音を言わない主義か? だとすると、この普通すぎるスーツ姿は、本音をカムフラージュするための演出という説も。たしかに、趣味も嗜好も読み取れませんので。
※週刊朝日 2014年5月9・16日号