センター試験は1月18、19日。あと1カ月と迫り、不安に押しつぶされそうな受験生も少なくないだろう。だが、あきらめるのはまだ早い。カリスマ講師が伝授する極意を実行すれば、今からでも100点アップも夢ではないのだ。現代文が専門の東進ハイスクール・林修氏にセンター試験必勝法を聞いた。
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国公立を受ける場合、センター試験の多くの科目を受けねばなりません。あと1カ月というこの時期に一番大切なのは、全体の科目バランスを考え、合計の点数をいかに上げるかということです。
現代文は、苦手な人がこの1カ月で伸びる確率の低い科目です。逆に、得意な人は直前にそれほどやらなくても点がとれる。だから、現代文は直前に力を入れる科目とは言い難いんです。
「ひとつふたつはできないものもある。トータルで仕上げよう」という感覚が大切です。まず得意科目に力を入れ、社会や理科のように比較的短期間で伸びやすい科目に力を入れましょう。得意科目で失敗すると、不合格の可能性がぐんと高くなってしまいますから。
試験当日から逆算して、どれだけの時間を勉強に割くことができるかを計算し、どの科目にどのくらい時間を使うかといったバランスも計算します。そしてどの順番でやるかを間違わないようにしてください。
特にセンター現代文では、過去問以外はやらないほうがいい。問題集はおすすめできません。2007年から12年までの本試験は本当によくできているので、もしもやり残しているなら、それをしっかりやるといい。もう終わったという人は、00年から06年の本試や追試をやるといいが、最後の仕上げは07年から12年の本試のどれかでやりたいですね。
小説が苦手だという人が多いですが、基本的には評論同様に、明示された根拠を押さえて解くことが大切です。苦手だという人は、勝手な思い込み、感情移入をして、客観的に解けていないのではありませんか?
国語は80分で現代文2問、古文1問、漢文1問の4問を解かなくてはなりません。この時間制約は非常に厳しいので、徹底した訓練が必要です。「時間が足りなかった」という受験生がいますが、時間が足りなかったのではなく「時間内に解く訓練が足りなかった」のです。現代文での時間短縮は比較的難しいので、古文・漢文で時間短縮を図ることも考えましょう。古文・漢文が仕上がっている受験生は、漢文、古文、評論、小説の順で解くといいですが、仕上がっていない受験生は現代文から解いたほうがいい。
また、体調管理も1科目です。今まで見ていると、優秀な生徒はほとんど風邪をひいたり、インフルエンザにかかったりしない。睡眠時間をしっかりととり、体調が悪いと思ったら、すぐに休むことも大切です。
※週刊朝日 2013年12月27日号