パッと見は普通なのに、話してみると少し、変わっている。自虐発言が多く、こちらから歩み寄ると後ずさる。そんな性格が災いし、仕事、交友関係でも、小さなヒビをしばしば入れる――そんな“こじらせ女子”が周囲でひそかに増殖中だ。

 本誌が全国500人の男女を対象に実施したアンケートで、「身の回りにこじらせ女子がいる(または自分自身がそう)」という回答は17.2%。さらに、周囲にこじらせ女子がいると答えた人のうち「こじらせ女子との付き合いで、トラブルや嫌な思いをしたことがありますか?」という問いに、「ある」「直接関係ないが、トラブルの事例を知っている」と答えた人が60%超を占めた。なぜこじらせ女子たちは、会社や対人関係、恋愛関係で摩擦を起こすのか? アンケートでわかった具体的なトラブル例を紹介しよう。

 こじらせ女子の行動を阻み、コミュニケーションの妨げとなり、周囲の人との間に齟齬(そご)を生んでいる原因は、彼女らの心のなかに鎮座する自意識である。

 同アンケートでも、職場で自意識が邪魔をし、自分自身を客観的かつ、素直に評価できないこじらせ女子たちの姿が浮かび上がってきた。

「自分の意見が通らないと『私は嫌われ者だから』といじけるから、周囲からいつも面倒だと思われている」(60代女性)

「仕事で失敗した回数を毎日『×回死にました』と報告してくる。大した失敗じゃないのに」(30代女性)

「被害妄想が強くて、すぐに自分が嫌みを言われたと思い込み、LINEやフェイスブックなどのSNSに悪口を書き込む」(30代男性)

「仕事に対する自信をいつまでも持てないようなので、彼女ひとりに仕事を任せられない。必ずパートナーを付ける必要がある」(40代男性)

 他人から見れば十分に実績を積み、自信を持っていてしかるべき状況でも、こじらせ女子は自分に自意識というブレーキをかける。

週刊朝日  2013年9月27日号