この人たちの心中はいささか複雑かもしれない。
昨年末、東京五輪招致応援を目的に、あるサイトが立ち上がった。「東京招致できたら、……します」と題された「TOKYO 2020楽しい公約」には、猪瀬直樹東京都知事の「スポーツのチカラで日本の子ども達を元気にします」をはじめ、有名人たちがさまざまな公約を掲げた。
決定後、真っ先に動いたのは経済アナリストの森永卓郎氏。翌日の9日、「やじうまテレビ!」(テレビ朝日系)に公約として掲げていた「メイド服のコスプレ」で登場。なぜか、満面の笑みで公約を果たした。実は森永氏、日本メイド協会の理事を務める根っからのメイド好き。そのため、「単なる趣味ではないか」という声も上がっているが……。
これに続いたのが、テリー伊藤氏の「胸毛植毛」。テリー氏は10日、東京スポーツに「やります。やらせてもらいます!」と胸毛の植毛を高らかに宣言した。
一方、公約に掲げたものの、「沈黙」している御仁も多い。そこで本誌は本人に実行する意思があるかを直撃! 本音を聞いた。
「東京招致できたら、妻に反抗してみます」
こう宣言していたのは、タレントの野々村真。恐妻家で知られる野々村にとっては命がけだが、実行できるのか。返ってきたのは、「自分の今後の人生を左右しかねますので、今はまだ心の準備を優先させていただきます」という逃げ腰の回答。まだ、妻の様子をうかがっているようだ。
同じく、「母にたてついてみます」と宣言した落語家の林家三平はすでに公約を実行し始めたとのたまう。
「母が招致レースを争う都市を『東京とイスタンブール、マーマレード?』とつぶやいたので、すかさず『マドリード! スペインの人に失礼じゃないか』と言いました」と自慢げ。一見、ただのツッコミのように思えるが、本人とってこれは「たてつく」ことだそうで。
さらに、「富士山をものすごい速さで登ります」と言い放ったアルピニストの野口健さんは、「富士山登山はこれから寒くなるので、来年の夏前くらいにできればいいかな……と思っています」。
なにやら、はっきりしない回答ばかり。本誌は7年先までウオッチし続けますからね!
※週刊朝日 2013年9月27日号