しかし、テレビは大きく異なります。プロデューサーと事務所がコミュニケーションをとり、演者同士もコミュニケーションをとります。多くの人々が番組制作に関わる、チームの仕事だからです。
さらに、テレビ番組は大掛かりなセットや大道具や高価な機材も多用します。スポンサー企業から広告として番組に予算が出るため、多くのお金をかけてスポンサー企業の意向を取り入れながら制作します。
一方、YouTubeはテレビほどのお金をかけずに制作します。スポンサー企業があるチャンネルではない限り、内容はYouTubeのガイドラインに従います。昨今はYouTubeが社会インフラの一つと呼べるレベルまで普及しているので、ガイドラインも厳しくなり、より健全なコンテンツが求められるようになりました。
このように、YouTubeとテレビは異なる部分がいくつもあります。そのため、演者であるYouTuerと芸能人やタレントに求められる素質も大きく異なります。
テレビに出演する芸能人やタレントに求められるのは、コミュニケーション能力です。スタッフやプロデューサーや事務所関係者や他の共演者と円滑にコミュニケーションを取れる人物が求められ、成功します。逆に、YouTuberは、どちらかといえば凝り性の職人気質な人物が向いている仕事です。意外に思われますが、演者に求められる能力が全く違う業種です。
ちなみに、このコミュニケーション能力と職人気質な部分の両方を兼ね備えているのが、江頭2:50さんです。彼のチャンネルは登録者数は180万人を超えました。彼が出演するエガちゃんねるは、動画の質が非常に高いです。江頭2:50さんとスタッフの方々とのコミュニケーションは抜群です。これはテレビの仕事に必須な才能です。またテンポやフォントなどの編集や演出が絶妙で、YouTubeのターゲットの趣向に合っています。メインの演者が1人であることもYouTubeの構成に向いています。
テレビの才能とYouTubeの才能、両方を併せ持つ人物が、最も認知され、コアなファンがつく人物といえます。